第6回デザイン生命工学研究会のご案内
<2021年4月1日更新>

写真 第6回デザイン生命工学研究会は、2021年3月5日にオンラインで開催しました。
60名を超える多くの皆様にご参加していただきました。本大会では、学生発表において優秀な発表者3名を選出いたしました。優秀発表者には、東京大学大学院総合文化研究科の萩野勝己さん、東京工業大学生命理工学院の津田南美さんの2名が選ばれ、最優秀発表者には横浜市立大学の金丸青里香さんが選ばれました。

大会長 小島伸彦(横浜市立大学)
実行委員 工藤忍(横河電機株式会社)、花田三四郎
     永喜かおり、佐用かなえ、佐野友南、鶴貝優梨花、諸角光祐  (以上、横浜市立大学)

問い合わせ先:regenbioアットマークyokohama-cu.ac.jp

<大会概要>
テーマ  基礎研究から社会実装への飛躍
期日   2021年3月5日(金)
会場   オンライン開催(Zoom)

行われた内容
・特別講演1
  T-CiRAディスカバリー ヘッド 梶井靖先生
・特別講演2
  筑波大学 医学医療系 教授 小栁 智義先生
・ピッチイベント
  Beyond Next Ventures株式会社共催企画
・一般講演

・一般講演(学生の部)

参加申し込み
講演申し込み、講演要旨提出開始 2020年12月23日(水)
講演要旨提出締め切り 2021年1月29日(金) 2021年2月12日(金)
大会参加の事前申し込み開始 2021年1月22日(金)
大会参加申し込み・締め切り 2021年2月12日(金) 2021年3月5日(金): 大会当日
※大会直前に申し込みをされた方への接続に関するご連絡に時間を要する場合がございます。

参加費 一般・学生ともに無料 
参加申し込みは締め切りました。

講演要旨フォーマットのダウンロードはこちら
※ピッチイベント参加希望者は講演要旨フォーマットの記入は必要ありません。大会事務局に直接コンタクトを取ってください。なお、ピッチの発表方法についてベンチャーキャピタルであるBeyond Next Ventures株式会社からサポートを受けることができます。ご自身の研究内容をベースとした起業に興味のある方は是非挑戦してください。

プログラム詳細はこちら<2021年3月6日更新>

発表者の皆様へのご案内はこちら<2021年3月6日更新>

日本デザイン生命工学研究会 公式ホームページ
大会長挨拶
 生命を成り立たせる要素を人為的にデザインする。このような合成生物学的手法は、複雑な生命システムを理解するために不可欠であるだけでなく、医療や産業におけるイノベーションを引き起こすための強力な方法論となります。デザイン生命工学研究会では、一般的な合成生物学研究がカバーしていない、動物や高等植物の細胞・小器官レベルの相互作用や、微生物との共生、ウイルス流行予測をも含めた生命システムを題材とする研究者が集って、2016年3月8日に東京工業大学で開催された第1回大会を皮切りとして、過去5回にわたって交流を深めてまいりました。生物を用いた実験を行う研究者や、数理シミュレーションを得意とする研究者、生命倫理を専門とする研究者など、非常に広範な分野の専門家が参加して忌憚のない意見交換を行っていることが本研究会の大きな特色の一つであり、新たな学際分野を生み出す大きなポテンシャルを秘めています。
 第6回目となる本大会は、横浜市立大学のYCUスクエアで開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑み、オンライン開催となりました。すでに皆様はオンラインでの学会・研究会の特徴についてはご理解されているとは存じますが、良い部分も沢山ございます。例えば参加者の皆様におかれましては、会場への移動に伴う金銭的・時間的な制約から開放されます。主催者側も会場の広さなどを考慮する必要がなくなります。これらの長所を最大限活かすべく、今回は学生のみならず一般参加者の参加費も無料とし、本研究会に興味をお持ちの方々に気軽に参加していただけるように致しました。
 本大会のテーマは「基礎研究から社会実装への飛躍」とし、特に午前に産業化に関するプログラムをご用意いたしました。これはデザイン生命工学研究会に参加される皆様が、強い出口意識をもって研究に取り組まれていること感じる反面、特に大学の研究室からの起業についてはまだまだ一般的ではなく、興味はあるがなかなか検討を始めることができていない、という状況だと推察するためです。もちろん今回の研究会に参加するだけで社会実装が叶うわけではありませんが、「いつかそのうちに準備が整い機会があれば起業したい」、、、という状況から、「数年先の起業を目指し、ベンチャーキャピタルと情報交換しながら計画をたて始めた」と、具体的にプロジェクトを進めるきっかけの一つになれば幸いです。
 運営上、至らない部分やご迷惑をおかけする部分も多くあると存じますが、多くの参加者に楽しんでいただけるよう努力してまいります。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

第6回デザイン生命工学研究会
大会長 小島 伸彦

《特別講演》発表時間45分、質疑応答時間10分
iPS細胞技術の社会実装へ向けた取り組み
梶井 靖 先生(T-CiRAディスカバリー ヘッド)

ライフサイエンス領域におけるシード・アーリー期の事業計画と、大学発スタートアップ育成
小栁 智義 先生(筑波大学 医学医療系 教授)
《ピッチイベント(敬称略、発表順)》発表時間7分、質疑応答時間3分
共同研究者大募集 -細胞内ナノインジェクション技術
蒲池 史卓 (横河電機Single Cellome Unit 「SU10」チーム )

初期胚および胚様体形成の劇的改善
石部 恵子 (島津テクノリサーチ)

脂質定量メタボローム解析の事業化に向けたデータ解析システムの開発
中尾 素直 (九州大学 生体防御医学研究所付属トランスオミクス医学研究センターメタボロミクス分野)

あなた好みのお酒つくります〜オーダーメイドのお酒〜
仲宗根 薫(近畿大学工学部・化学生命工学科)

液体肝臓による先天性代謝異常症の治療
小島 伸彦(横浜市立大学)


《一般講演 (敬称略、発表順)》発表時間15分、質疑応答時間3分
●一般講演1
溶存酸素濃度が γ-アミノ酸 3-amino-4-hydroxybenzoic acid を生産する組換えコリネ型細菌の代謝プロファイルに与える影響
○川口 秀夫1, 蓮沼 誠久2, 大西 康夫3, 佐塚 隆志4, 荻野千秋5, 近藤 昭彦1,2,5
1神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科, 2神戸大学先端バイオ工学研究センター, 3東京大学大学院農学生命科学研究科, 4名古屋大学 生物機能開発利用研究センター, 5神戸大学大学院工学研究科

放線菌二次代謝の人工制御による生理活性物質の創出
池阪 昂平、砂田 礼菜、〇木谷 茂
大阪大学 生物工学国際交流センター

蛍光タンパク質による大腸菌細胞内pHの迅速な測定法の開発
○臼田 隆亮1, 蓮池 祐紀2, 須藤 雅己3, 深田 悠太3, 片岡正和3
1 信州大学 工学部 技術部, 2 信州大学 工学部 物質化学科,3 信州大学 総合理工学研究科 生命医工学専攻

アグロバクテリアから酵母へ輸送できる汎用ベクターの開発
○清川一矢1、鈴木克周1
1 広島大学大学院統合生命科学研究科 基礎生物学プログラム

●一般講演2
慢性疾患時の細胞表面に発現が誘導される細胞骨格分子ビメンチンを標的とした薬物送達システムの開発
○伊勢裕彦1, ソンイヌ2
1 九州大学先導物質化学研究所, 2九州大学大学院 工学府 物質創造工学専攻

Live Single-cell質量分析法による細胞内オルガネラ局在分子分析法の開発
〇水野 初1,3, 加藤 良浩1, 杉山 栄二1, 轟木 堅一郎1,3, 工藤 忍2,3
1 静岡県立大学薬学部, 2 横河電機, 3 シングルセローム共同開発研究コンソーシアム

連続定量測定系を基盤としたウイルス侵入、複製過程の時間的動態解析
○伊藤昌彦1, 松田麻未2, 鈴木亮介2, 鈴木哲朗1
1 浜松医科大学医学部,2 国立感染症研究所ウイルス第二部

●一般講演3
肝臓創出のためのEx vivo組織構築
○谷水 直樹1
1 札幌医科大学フロンティア医学研究所組織再生学部門

ヒトiPS細胞の凍結保存における凍結速度が細胞生存性に与える影響
○堀口 一樹1, 宇野 友貴1, 紀ノ岡 正博1
1 大阪大学大学院工学研究科生物工学専攻

スフェロイドを基盤とした高機能組織モデルの構築
○花田三四郎1, 松島壱弥1, 小島伸彦1
1横浜市立大学 生命ナノシステム科学研究科


《学生発表(敬称略、発表順)》発表時間5分、質疑応答時間2分
In vitro liver tissue model of human iPS cell-derived hepatocytes and HUVEC networks
〇JinHo Hong1, Taiki Satoh1,and Yoh-ichi Tagawa1
1Tokyo institute of technology, Life Science and Technology

脱細胞材料を用いた胚性幹細胞から神経組織への分化誘導法の開発およびその生化学的応用
○Muquan Qiu1,Kazuma Takahashi1, Zhen Qi1, Emiko Shimbo1, and Yoh-ichi Tagawa1
1School of Life Science and Technology, Tokyo Institute of Technology

ヒトiPS細胞から分化誘導した肝細胞と類洞内皮細胞による肝組織の構築の試み
〇塚本昂大1、佐藤敦紀1、田川陽一1
1東京工業大学 生命理工学院

先天性代謝異常症の治療を目指した液体肝臓作製技術の確立
○金丸青里香1, 花田三四郎1, 齋藤玲子2, 齋藤誠1,小島伸彦1
1 横浜市立大学, 2株式会社東芝 生産技術センター

RNAの構造揺らぎと進化可能性の関係の探索
○前田祐太朗1, 市橋伯一1,2,3
1 東京大学大学院総合文化研究科, 2東京大学先進科学研究機構, 3生物普遍性研究機構

大腸菌細胞内pH調節機構に関する遺伝子群の探索
○須藤雅己1, 臼田隆亮2, 住田和弥3, 深田悠太1, 野村武司4, 森浩禎4,5, 片岡正和1
1信州大学・生命医工学専攻,2信州大学・技術部,3信州大学 ・工学部,4奈良先端技術大学院大学・情報, 5奈良先端技術大学院大学・データサイエンス 

マウスES細胞・TS細胞を用いた胚盤胞モデルの構築
〇小畑美貴1, 大田拓穂1, 玉井美穂2, 田川陽一1
1 東京工業大学生命理工学院, 2沖縄科学技術大学院大学

マイクロ流体デバイスを用いた細胞-細菌共培養系の構築
○津田南美1,進藤寛将1,中澤杜浩1,小島栞1,藤山陽一2, 小関英一2,玉井美保3,田川陽一1
1 東京工業大学 生命理工学院 ,2 株式会社 島津製作所,3 沖縄科学技術大学院大学 

翻訳タンパク質を自己再生産するDNA複製系の構築
○萩野勝己1, 市橋伯一1,2,3
1東京大学大学院総合文化研究科, 2東京大学先進科学研究機構, 3生物普遍性研究機構

薬物スクリーニングのための “時計”をもつ肝組織モデルの構築
○QI ZHEN1, 玉井 美保2, 今西 未来3、田川 陽一1,2
1東京工業大学生命理工学院、 2北海道大学大学院歯科研究所、 3京都大学化学研究所

タンパク質膜挿入に関わる因子群と膜電位の協調作用の解析
〇遠藤佑太1, 清水優子2, 西山賢一1,2
1 岩手大学大学院連合農学研究科, 2岩手大学農学部応用生物化学科