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スタートアップ×小島研究室
「あたらし荘プロジェクト」


新しい価値創造をともなう事業開発を行っていくために、スタートアップという形態は欠かすことができません。特にスピード感のある技術開発はスタートアップの大きな武器の一つであるべきです。しかしながら、生物系の技術開発にはクリーンベンチや各種のインキュベーター、フリーザー、顕微鏡など、一定の装置類が必要となり、大学などの開発拠点をもたないスタートアップは、レンタルラボを活用することになります。昨今のスタートアップ支援事業により、エコシステムを中心としたレンタルラボはかなり普及しましたが、開発者目線からはしっくりこないケースも多いのではないでしょうか?共用利用できる装置は一般的すぎて専門性の高い装置が利用できなかったり、装置の使い方について疑問があっても相談できる人がいなかったり。。。

このような問題を解決していくために、小島研究室では「共同研究」という形式で契約を締結し、小島研究室の「生きた」装置類を使っていただくことで、スタートアップ支援を行っていきたいと考えています。この共同研究は、小島研究室と共に開発を行うことが前提となりますので、スタッフや学生たちとともに装置を使うことになります。つまり、部屋や装置を専有することはできませんが、大学のオープンな雰囲気の中で、さまざまなメンバーと細かなディスカッションを行いながら、研究室の一員のような形で研究開発を行なっていただくことが可能となります。実はそういった大学らしい雰囲気こそが技術開発には欠かせないと感じておられる方も多いのではないでしょうか?学内からは論文アクセスも容易となります。アカデミックな業績をお持ちであれば、特任の研究員や教員ポストを得ることができます。小島研究室で博士課程の学位を取得することもできます。ご興味があれば講義を行うなど教育のキャリアを形成できます。小島研究室自身も大学発スタートアップを設立していることから、スタートアップに関連する様々な情報を共有することも可能です。研究室がある「金沢八景」は品川から40分、横浜から20分と都心からは少し離れていますが、10分に1本の急行・快特が停車する駅であり、キャンパスは駅から徒歩5分です。

かつて、東京豊島区にトキワ荘という木造2階建てのアパートがありました。後に巨匠と呼ばれるような著名な漫画家、手塚治虫や藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫がまだ若手だった頃に住んでいたアパートであり、さまざまな漫画家が集うことからマンガ荘とも呼ばれていました。たくさんの漫画を描きながら、互いに交流し、議論し、理想や夢を語り合った場所です。スタートアップという言葉はどこかスマートな印象を受けますが、何かを「創造」するというのは実は泥臭いものなのではないでしょうか?大学という器は、かつてのトキワ荘のように、情熱を持った人々が集まり互いに切磋琢磨できる最適な場所になりうると確信しています。プロジェクトの「あたらし荘」という名称は、よりよい未来を生み出す「新しい」技術を持ったスタートアップが育つ場所を目指したいと考えたことに由来します。

あたらし荘は大学が社会に貢献する一つのロールモデルになるかもしれません。スタートアップに関係する皆様と知恵を出し合って良いものにしていきたいと考えています。詳細は小島までお問い合わせいただければ幸いです。<小島伸彦:nobuhiko at yokohama-cu.ac.jp>

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